不思議体験

晴明神社

晴明神社

不思議体験は、文字通り、私たち姉妹がこれまでに体験した不思議な出来事を書き留めたものです。阿部ヒロの旧ブログから引き継ぐにあたって文章を整理しました。また場所や人物については、現在もそこに暮らす人がいるため、特定できないように仮名・仮称を使用している場合があります。ご了承ください。

晴明神社

京都に友人と遊びに行った時のことです。
かの有名な晴明神社を参詣しました。
陰陽師の安倍晴明をお祀りしているという神社です。
同じアベでも私は『阿部』と書きます。これは関東以北のアベさんに多く、私自身のご先祖様というのも東北の豪族です。関西のアベさんは『安倍』と書くらしいですね。
ちょうど、陰陽師とかが話題になっていた頃でしたが、この時の私の認識の『安倍晴明』は、「同じ苗字の人」で「妖怪退治をした人」という程度。
せっかくだからこの機会に行ってみようと、目的地とは全く違う方向だったのですが、コースに組み入れてもらったのでした。

見るのも、訪ねるのも初めてでした。

雲は出ていましたが、ときおり陽も差す穏やかな日でした。
晴明神社は想像していたものよりもあっけないくらいに小さな社で、町の中にひっそりと、とけ込んでいました。
平日のせいか、境内にはほとんど人影はなく、観光地の有名な神社というよりも、ずっと町の人々に大切にされている神社なのだ、というのが第一印象です。お参りをしようと本殿に向かいました。

しかし、
境内を抜けて、本堂の前に立った瞬間、私の口をついて出た言葉は、

「ここ、ちがうんだ!」という驚きの言葉でした。

何が違うというのでしょう?
そもそも誰に言っているのでしょう?

自分で言ってそれはないだろうと思うのですが、どうにもとめる事はできませんでした。
すると、

いきなり風が通り抜けていったのです。奉納されている提灯が煽られ、大きくゆれていました。
その風は『わん!』と渦をまき、私の周囲を包むような一吹きでした。
引倒されるようなものではなく、通りすがりにポンと触れられたような感じの風。

しかし、そのとき一緒に居合わせた友人によれば、
「風なんか、なかったよ、ヒロさん。」
と、首を傾げるのです。
確かに、私の真横にある提灯が誰もふれていないのに大きく揺れているのは「見えた。」そうです。
いや、むしろ「その提灯だけが揺れているのが不思議だった。」というのです。

その後、調べたところによると、晴明神社は安倍晴明の没後、当初、その居住地跡に建立されました。
しかしその後、度重なる戦乱を経て土地の所有者、管理者が変わり、昨今周辺の地上げなどもあって、移築を繰り返したのだそうです。
現在の場所に落ち着いたのは最近だとか。安倍晴明の居住地であったもとの神社の場所は現在ホテルが立っています。

信仰は形のあるものではありません。
奉られている方への敬愛の念が長い年月を経て昇華したものが『信仰』です。
社の場所が変わってとしても、その信仰心が変わるということにはならないでしょう。

あの時の風は「無礼者!」というおしかりだったのでしょうか?
それとも「そうなんだ、よくわかったね。」という合図だったのでしょうか?
だったら、ちょっと嬉しいなあ。
安倍晴明という方は、いったいどのような人物だったのでしょう。
晴明さん、と今も町の人に愛される神社の神様ですから、どこかしらお茶目なところがあったのかもしれません。

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