今宵はスーパームーン

昨日の中秋に続いて今日が今年最後のスーパーフルムーン。

そこでちょっと月のお話。

月の光は人のメンタルに働きかける力が強いとされています。

タロットカードでの『月』は「人の心を照らし出すもの」「隠されているものを表に引き出すもの」です。
占星術でも『月』の位置で、その人の性格の特徴を判断します。
（あくまで基本的な特徴ですから、その後の社会環境によって表れ方は個人で異なります。）
つまり、普段は隠れていて見えない心の奥まで映し出す，と考えられています。

心身のバランスがとれていて健康な人の場合は問題ありませんが、

普段でも満月の前後３日間は注意力が散漫になる傾向が強くなります。
交通事故の件数が増えるといった報告もあるのです。
その他にも
なぜか感受性が強くなって怒りっぽくなったり、悲観的になったり
どこか心のリミッターが振り切れてしまうような経験をした人も少なくありません。

魔が射す、ということばがありますが、
月の光が人の内面に何か特別な波動を感じさせるというのはあながち迷信でもなさそうです。

え？なんか月って怖いじゃん！！と思わないでください。
月はあくまで優しく中立です。

月を美しいと感じる気持ちを封じ込める必用はありません。
普段の忙しさや現実を離れて、自分の中の素直な気持ちと向き合うことができるパワーが、月にはあります。

だからこそ、古より多くの人々が空を見上げ、不思議なパワーを感じたり
その美しさを愛でたりしてきたのです。

ところが最近、
どこから伝わったのかわかりませんが、
月の光にお財布をかざして金運アップ、という話がきこえてきました。

何か前後の話があってのことだと思いますが、

伝わっている部分だけが一人歩きしているようで残念です。

結論から言うと、お財布をふっても直接金運アップにはなりません。
それを行う人の心には何らかの影響があるかもしれませんが。

『金運』というのは『人運』です。

お札やコインは、ひとりで町を歩いたりはしません。
お金は人とともに流通します。
なので
お金には人の「思い」が籠りやすいのです。
それもどちらかというと自分が人よりちょっとだけ優位で得をたい、
というマイナスエネルギーの強い「思い」です。

パワーストーンの浄化に月の光を使うことがありますが、それと同じように

受けてしまったマイナスのエネルギーを浄化して、
そのお金を
良いことのため（世のため。人のため）に使いたいというのならば、
間接的な金運アップといえるかな。

ところがたいていは、宝くじが当たるといいな、とか
収入が増えないかな、楽にお金を稼ぎたいな、といった個人的な他力本願な気持ちでのお願いが多いのです。

最初に月は人の内面を照らすと書きましたが
そうした気持ちが必要以上にクローズアップされた結果、

ちょっと心や身体が弱っている人は
気持ちが大きくなって浪費に走ったり、
必要以上の大金を賭けたり、
見栄を張って分不相応なものに手を出したりするする可能性の方が大きいと思います。
いいかえると
自分の弱点を指摘された時、心身のバランスが取れていれば素直に聞く耳がありますが、
そうでない場合は、いいわけをしたり、何かのせいにしたり、果てはいって人を逆恨みしたり、
おちこんだり、自分を呪ったりetc、

つまり、本来なら素直に聞き入れてどうすればいいかとプラスにむかおうとするはずが、
どんどんマイナスのエネルギーを増殖させて最悪の場合は暴発する、ということです。

だからこそ、
月を見る時は純粋に、となんだか子どもにいう台詞のようですが
素直な気持ちで楽しんでください。

感じたことを音楽や写真、イラスト、物語にできる人はどんどんすすめてください。
忘れていた自分の感受性や優しさを思い出して自分と向き合うのもいいでしょう。

それがつらいと感じるなら、今の自分は弱っているのだから労ってあげましょう。
誘惑に負けないようにという注意喚起だと受け取っても，吉。

月の光は愛のメッセージ

むかし、そういうアニメーションのキャッチコピーがありました。

まさにそのとおり。

今宵の月もまた，あなたにとって愛のメッセージとなりますように。

2015/09/28
阿部ヒロ